自分の作品がAI学習に使われる?Adobeから追加の発表

Adobeの規約改定で、ユーザーから自身のコンテンツ利用に関する懸念が出ていました。

2.2アドビによるお客様の本コンテンツへのアクセス 当社はお客様の本コンテンツ(下記の第4.1条(コンテンツ)で定義)に対し、自動および手動の方法でアクセス、表示、監視を行いますが、これは限定的な方法で、かつ法律が許容する範囲に限ります。例えば、アドビは本サービスおよび本ソフトウェアを提供する目的で、第4.1条の詳細な規定に従って、(A)フィードバックまたはサポート要求に対応するため、(B)詐欺、セキュリティ上の問題、法的または技術的な問題を検出、防止、解決するため、および(C)本条件を適用するために、お客様の本コンテンツにアクセスして、それを表示、監視しなければならない場合があります。当社は、本サービスおよび本ソフトウェアならびにユーザーエクスペリエンスを改善する目的で、自動化されたシステムにより機械学習などの技術を使用して、お客様の本コンテンツおよびCreative Cloudお客様フォント(以下の第3.10条(Creative Cloudお客様フォント)に定義)を分析することができます。アドビが機械学習を使用する方法について詳しくは、http://www.adobe.com/go/machine_learning_jpを参照してください。

https://www.adobe.com/jp/legal/terms.htmlより一部抜粋

懸念とは、「自分のコンテンツ(グラフィック、動画、音声ファイルなど)がAdobeのAI学習に使われる?→いずれAIが自分のコンテンツを元に自動生成するようになる?」また「NDA(秘密保持契約)のもとに制作されたコンテンツもAdobeが自由に見られるってこと?」といった内容です。

そんなん許してないけど?!(でもAdobeを利用してる時点で規約は適応される)

で、今回のAdobeの件に関しては、ユーザーからのこのような懸念を受けて、「コンテンツの所有権はユーザーのもの」「ユーザーのコンテンツをAI学習に使うことはない」「ローカルに保存されたコンテンツに関してはスキャンすることはない」と改めて発表がありました。

発表の内容はこちら 

引用元:https://blog.adobe.com/en/publish/2024/06/10/updating-adobes-terms-of-use

利用規約内の明確化の領域:

  • コンテンツの所有権はお客様にあります。お客様のコンテンツはお客様のものであり、生成 AI ツールのトレーニングに使用されることはありません。Adobe にサービスを運営するために付与されるライセンスは、お客様の所有権に優先するものではないことを、ライセンス付与セクションで明確にします。

  • 弊社では、お客様のコンテンツで生成 AI をトレーニングすることはありません。これは Adob​​e の法的義務であることをお客様に安心していただくため、この文言を利用規約に追加しています。Adobe Firefly は、Adobe Stock などの許可を得たライセンス コンテンツのデータセットと、著作権が期限切れのパブリック ドメイン コンテンツでのみトレーニングされます。

  • 弊社の製品改善プログラムに参加しないという選択肢もあります。弊社は、使用状況データとコンテンツ特性を使用して、機械学習(生成型 AI ではありません)などの技術を通じて、製品エクスペリエンスを向上させ、マスキングや背景除去などの機能を開発する場合があります。デスクトップ製品改善プログラムからいつでもオプトアウトできます。

  • お客様に代わって当社の製品を運用および改善するために必要なライセンスは、必要な活動に厳密に適合する必要があります。お客様に代わって当社の製品を運用するために必要なライセンスは、標準的な法定著作権を使用しますが、今後は、その意味と必要な理由について、わかりやすい英語の例が含まれます。また、製品の改善に必要なライセンスを分離してさらに制限し、オプトアウト オプションを強調します。繰り返しますが、これらのライセンス付与によって、お客様のコンテンツの所有権が Adob​​e に譲渡されることは一切ありません。

  • Adobe は、お客様のコンピューターにローカルに保存されているコンテンツをスキャンすることはありません。お客様が当社のサーバーにアップロードしたコンテンツについては、他のすべてのコンテンツ ホスティング プラットフォームと同様に、Adobe はお客様が当社のサービスにアップロードしたコンテンツを自動的にスキャンし、児童性的虐待コンテンツ (CSAM) をホスティングしていないことを確認します。当社の自動システムによって問題が報告された場合は、人間による調査を実施します。人間によるレビューが行われるその他の唯一のケースは、お客様のリクエスト (サポート リクエストごと) に基づいて、公開サイトに投稿された場​​合、または法律を遵守する場合です。

というわけで、今回はAdobeから追加の説明があったことで、クリエイターの方々の懸念はある程度は払拭できたようです。(多分)

AIに学習させる仕組みとか、私自身は全く分かりませんが、大手企業の「クラウドにあげたものは自由に見ちゃうよ、使っちゃうよ」というシステムはめっちゃこわいですよね。でも実際にはそういう規約の細かいところを読まずにクラウドドライブなど便利に使っている方が私も含めほとんどではないでしょうか。

今回も「こんな騒ぎがありましたよ」ていうニュース見るまでAdobeの規約改定とか気にもしてなかったです。

今回のAdobeの件では、そんなことはない、と明示されましたが、もし自分のコンテンツがAI学習に使用されたり再配布されたら気分の良いものではないですね。今回の騒動は私自身も勉強になりました。(ちゃんと読もう規約…)


にほんブログ村 にほんブログ村へ